お気持ちスタック

Segmentation Fault

胸が痛い(物理) Season 2

気胸をやりました

前回の記事の続きです。とりあえず身の回りで何が起こったのかを淡々と記録しました。あんまり面白くはないです。

前回までのあらすじ

筆者の身に再発した気胸。突然の入院に戸惑いながらも、痛みに耐え忍ぶ生活が始まる……

1週間目

はっきり言って、初日は精神的に相当まいっていた。突然胸に管をねじ込まれ(激痛)、いつ退院できるかもはっきりしない入院を宣告されたら当然である。 不安と苦しみに満ちた夜を過ごした。

翌日、痛みは続くものの、気持ちの方は落ち着いてきていた。今度は救急ではなく、外科の先生に診てもらい、「胸の中の空気を抜きつつ自然治癒を待つ」という方針を説明された。 退院までは大体1週間を見込んでいるらしい。

僕は「これ以上痛いってのはないわけだ」と思い、深く安堵した。

3日目、空気の吸引を一旦止めて、様子を見ることになった。次の日に肺が縮んでいなければ、翌日にはこの管が抜けるらしい。管の先についている箱は吸引を止めれば持ち運べるので、トイレにも自由に行けるようになった。当時は「入院生活もあと半分くらいか?」なんて思っていた。

4日目、肺が委縮していた。心に暗雲が立ち込める。先生はもう2日吸引して、それでもう一度様子を見ようと提案してきた。

気胸の治療法は3つある。1つは、何もせずに治癒を待つ方法。1つは、胸に管を入れて空気を抜く方法。もう1つは、穴が開いた肺を部分的に切除し、縫い付ける手術だ。

正直これ以上痛いのはイヤだったので(弱虫)、僕もそれに賛成した。

6日目、吸引を止め、一日過ごす。翌日のレントゲンで肺の委縮が見られたら手術らしい。夜は眠れなかった。

7日目、レントゲンを撮った後の先生の顔を見て悟った。手術である。どうやら明後日にやるらしく、退院も伸びるらしい。 かくして、僕の気胸との闘いは Season 2 に突入する。

2週間目

手術が決まったのは相当ショックだった。なんで怖いのかはよくわかんないけど、手術がとてつもなく怖かった。毎晩泣いた(泣き虫)。 いろんな気晴らしを試したけど、不安は消えなかった。

僕の受けたものは胸腔鏡手術というそうだ。

まず、全身麻酔と筋弛緩を済ませた後に、ふたつある肺の分かれ目のところ(気管支)まで口から管を入れる。これで酸素を供給し、手術をしない片方の肺だけで呼吸する。

次に、わきの下にメスで三か所穴をあける。そこにカメラのついた棒、カッターのついた棒、縫い付ける機械のついた棒を入れ、穴の開いた部分を切除して縫い合わせるらしい。

運が悪いと胸を切り開くタイプの手術に移行したり、麻酔との相性が悪いと10万分の1ぐらいの確率で死んだりする。

手術前夜、最後の食事となるしぐれ煮と、差し入れのプリンを食べた。

眠れなかったので、 Spotify でお気に入りの音楽を聴いて横になっていた。

手術は昼すぎからはじまった。僕は病室のベッドごと運ばれ、両親に見送られて手術室の中に入った。

手術室の中はテレビドラマでおなじみの感じだった。なんか明るいポップ音楽が流れてた。

服を脱がされ、帽子を付けられ、心電図が取り付けられた。心拍数は素人目にもわかるくらい高かった。

酸素マスクをつけた後、麻酔が注射され、エレベーターの中で気が付いた。

もうろうとする意識の中、ベッドを運んでる人に「おわったんですか」「胸腔鏡で済んだんですか」「尿道カテーテルは入れなかったんですか」とかいろいろ質問した。

術後は局所麻酔を打ってから病室に運ぶらしく,痛みはなかった。

病室に着くと、次第に激痛があらわれる。点滴で強めの痛み止めを入れてもらうと、今度は副作用で眠くなってきた。

何度か起きて、また眠くなって、夜9時ごろに空腹と痛みではっきりと目を覚ます。両親はとうに帰ったらしい。

いつもの痛み止めをもらって痛みは何とかなったけど、目がさえて眠れなかった。Twitter見たり、ベッドから立って歩いたりしてみた(アホ)。

立ち上がると猛烈に痛いけど、これほどすぐに歩けるのはうれしかった。

Twitterしてるうちに疲れてきたみたいで、無事眠って今日にいたる。

食事の許可が出たので、2日ぶりに食べ物を口にする。うまい。なんだか猛烈にモスバーガーが食べたかったので、父に買ってきてもらってがつがつと頬張った。

2週間ぶりにジャンキーなものを食べたら結構幸せになってきた。

このさき

問題なければ水曜か木曜に退院するらしい。

知見

自分が案外痛みに弱いことに気が付いた。あと本質的には泣き虫である。幼少期から何も変わってない。

それと、病院ではお医者さんや看護師さんへの恥じらいは捨てたほうがいい。排泄を報告しろと言われたら素直に答えたほうがいいし、パンツを脱げと言われたら脱いだほうがいい。 至極当然なことだが、最初の方は抵抗がある。

医療に携わる人はそんなもの死ぬほど見てるので誰も気にしない。恥じらって損するのは自分であると肝に銘じたほうが良い。

お見舞い

結構な人がお見舞いに来てくれてうれしかった。プリンが大好きなので、プリンが食べたいと言ったら、手術前日までで20個のプリンが集まった。全部食べた。

病院の生活は退屈なので、目の前に話し相手がいるだけでもかなり気が楽になる。ありがとうございました!!

まだ少し入院してるので、話し相手になってもらえるととても喜びます。よろしくお願いします。